>TOPに戻る
>場所選択に戻る
>小丸川下流とその周辺の滝のページに戻る


竜ヶ脇の滝

県道40号線を木城町内から北上、一旦停止の交差点を過ぎて次の三叉路で右折。そこから白髭神社を抜け、小さな白い案内板があるところから白髭林道へ。または多賀小前交差点から西進、白髭神社を抜けるように進み、交差点で直進。他に尾鈴サンロードのヤマザキショップ脇の道を行き、篠原夫婦滝を過ぎてしばらく、という道もあります。

白髭林道は「祇園の滝」に行く道よりはマシですが、離合するのは難しい道です。進んでいくうちに、小さな一台分の駐車スペースと案内板が建っています。



「たつがわき」の滝と読むそうです。「地学切手のページ」さんより、教えていただきました。


近辺の地図です。
この地図は、国土地理院発行の25000分の1地形図(石河内)の一部を改変したものです。

青い線が林道部分。見ての通りめんどくさい道です。
P部分に駐車して急坂を下りた所に滝がありますが、基本的に上段しか見えません。滝自体はかなり長く、ピンク色に塗った部分が全て滝です。

この河川の下流にも滝マークがありますが、?と書いてある部分には滝は無いそうです。下に付け足した滝マークが「白髭御池公園の滝」となります。



上から順に出していきます。一応あれこれ計測してますが、正直怪しいです。方位は分かり難いため、日本式(北と南が0度、東と西が90度)と国際式(北、東、南、西の順に360度)の両方で載せます。漢字表記の方角は本来の表示とは全く違いますが、本式は良く分からないのでこうしておきます。

竜ヶ脇の滝最上段。この滝内では最も滝らしい部分です。滝壺が深く、ここに長く存在したを予想させます。
この写真は遊歩道から川を少し遡上して、無理に正面に出て撮っています。正面から見る場合には長靴くらいはあったほうがいいです。

この上部は板状節理を削るようにして出来た河床で、東南東80度(100度)方向(滝の落ち口に向かって)に傾斜25度(写真判定で怪しいですが)の順層、滝下部の節理の断面線は北北東4度(4度)方向に15度傾斜(向かって右上がり)。だからどうしたという感じですが、測ってみたので載せます。水平に近い節理や層理は、直瀑やそれに順ずる滝を作りやすいとは思いますが・・・

2段目です。上で散々測っておきながら、ここは全く何もしていません。行った日がこちらの方が早く、測るという発想がなかったためです。一段目からしばらくは極緩やかに流れ、ここに至って緩い傾斜で下ります。滝の流れは節理に沿っているようでした。ここも正面から撮っていますが、遊歩道からは、上から木々の向こうに見えるだけです。最近一部の木が伐採されて見やすくはなっています。


3段目上部です。ここも全く何もしていません。基本的には2段目と同じ流れです。滝の構造から言えば、ここまでを2段目とした方が良いのかもしれませんが、そのまま下の写真に繋がるので、3段目上部とします。下からでは角度の関係で見難いので、別掲載にしました。

3段目下部です。突如直瀑風になります。滝壺の枝は上部で伐採されたものが流れ落ちたものです。どういう訳か、この辺りの板状節理は垂直で、この滝の左右も岸壁を築いています。

直瀑直上で約30度、直瀑部から続く右岸側の崖は96度(北北西8度「352度」方向で)と垂直を超えています。何があったのかと思いますが、この先は一転して異様に滑らかな河床となり、更に不思議が増すばかりです。

滑らかなので、このあたりは大変滑りやすいです。更に下流側に進み、4段目落ち口を横目にする形で緑色のロープが設置されていますが、非常に分かりづらく、しかも使う方がいないのか、岩にコケによって付着しています。ここに至るのも難所で、しかもこの先は緩い岸壁となる為滑落しやすいので、自信の無い方は諦めてください。


4段目です。この場所に来るには自前のロープ必須でしょう。出来ればその他安全器具もあったほうがいいと思います。写真右下より更に下で、方状に切れ落ちている部分もありました。このまま5段目に続きます。

この岸壁は南南西10度(190度)から北北東10度(10度)方向に80mほど、西北西80度(280度)方向に30〜40度に傾く、高さ20mほどのものです。大崩山付近の大岸壁に比べるなら、小さなものですが、森の中に突如現れる岸壁はなかなか圧倒されます。

5段目です。先の設置ロープを使うか、自前で用意するか、滑り落ちるかで来る事ができます。岸壁の端を遠慮するかのように流れ、小さな三角形の滝壺に落ちます。

この岸壁は節理の沿っているようです。しかしその対岸側、滝壺左岸側には西南西86度(264度、滝に対して)96度の節理があります(上流から下流への、これまでの流れ的には84度です)。おそらくはこの節理がこの滝の伸張を阻害し、河川にカーブを描かせたものと思います。その節理の下方に、水平に広がる節理もあり、これは下刻の結果かと思いますが・・・



以上で滝そのものの紹介は終わりです。岩石は前のページに書いたように白っぽい溶結凝灰岩ですが、滝上部の河床については近くの転石で確かめており、河床そのものは分かりません。それ以外は、滝からは目立たないようなところから、滝崖に沿った岩盤をほじりだして、見ています。


滝の上流部です。小さな転石の河床です。隣が禿山なのは、林業者が入ってるからかなと思いますが、道があるようには見えません。私は滝の脇を無理に登っています。



左側が直上部、右側が落ち口です。時間が時間でフラッシュで撮っていますので、汚いです。


岸壁の一部です。あまり綺麗に写っていませんが、このあたりの溶結凝灰岩にしては珍しく滑らかです。
どういうわけか、この辺りでは柱状節理を見ていません。柱状節理は厚みの中央部分に発達するとの事なので、この辺りは薄い為かとも思いますが、非常に怪しいです。


左は上から見た下流部、細い三角形が滝壺です。右はかなり処理していますが下流部を写した物。良く分からない写真ですが、辺りは非常に足場が悪く、歩き難いです。だからこんな写真になったというわけではなく、時間が時間で手を抜いただけです。



遊歩道から見た最上部です。基本的に、ほぼ見えません。水に入らない限りは見えないので、それなりの用意でどうぞ。


inserted by FC2 system inserted by FC2 system